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『デストロイ アンド レボリューション』第1巻 [マンガ全般]

森恒二さんの『デストロイ アンド レボリューション』第1巻を買いました。
 

森さんが描く作品に共通するのは、学校や社会などのシステムから
ドロップしてしまった少年が主人公である、ということ。

しかし、彼らを単なる落伍者として描くのではなく、
かといって、ヒーロー的に描くわけでもありません。

悩み、苦しみ、葛藤し、自分の居場所を探し続ける
等身大の少年として描いています。

あくまでも一人の「人間」を描いている点、
そして、彼らに対する優しい目線が
読んでいる側の共感を得ているのではないでしょうか。


そして、暴力や死というものを漫画的な「記号」ではなく、
そのものズバリを描いている点も他の作品とは違うポイントでしょうか。

もちろん、暴力や死を賛美しているわけではなく、
その対極に位置する「生」を浮き彫りにするために
あえて暴力や死を描いていると私は受け取りました。


さて、本作を構成する大きな要素となる、マコトの「力」。

この第1巻の第5・6・7話あたりで、それが明らかになるのですが、
その概念を捉えることが非常に難しい!

従来の超能力とは違う解釈ということもあり、
物理的なロジックで理解するのは、ちょっと難しかったですね。

森さんが考える超能力は、こういうものなのでしょう。


もう一人の主人公・ユウキのセリフにあった
「もう もの社会はダメなんじゃないか(中略)
 もう全部バラバラにブッ壊さなければ
 新しいモノは生まれないんじゃないかって」。

誰しもが一度は考えたことがある(はずの)リセット願望。

それを実際に成し得る力を持った主人公たちが行き着く先は
いったい何処なのか。

大人は「社会とはそういうものだ」と達観した気になっていますが、
実は諦観して思考停止しているだけではないのか?

社会や、その他の色々なものに対する怒り。

若い頃には誰もが抱き、やがて忘れていってしまうであろう怒り。

それを忘れずに今でも怒り続けている(と思える)森恒二さんが描く
SFテロルストーリー。

未読の方は、ぜひ。