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『アイマス』アニメ版全25話を振り返って(その3) [アイドルマスター]

長々と書いてきましたが、今回でまとめます。


以下、アニメ版アイマスを観て、私が感じた率直な印象です。


【秀逸なシリーズ構成・シリーズ演出】

錦織監督の手腕は当然として、その脇を固める
シリーズ構成(待田堂子さん)・シリーズ演出(高雄統子さん)
の存在があってこそのアニメ版だったかと思います。

基本的に一話完結の形で作られている作品ですから、
ともすると各話が“ブツ切り”になる危険性もありました。

そこをテレビアニメ“シリーズ”として、
一連の流れを持った作品にまとめあげたのは
やはりシリーズ構成・シリーズ演出の勝利でしょう。


さらに、何気ないアイテムやセリフが後々、
重要な意味を持ってくるという
緻密に練られた演出も素晴らしかったですね。

例えば、第六話。

春香がプロデューサーに渡した“一粒のキャラメル”などが好例です。

放送当時は、あの時限りで役目を終えるアイテムだと思っていました。

しかし、第二十話では、今度はプロデューサーが春香を力づけるアイテムとして
(セリフだけですが)出てきました。


もう一つが、第五話。

民宿の布団の中で、自分たちが売れっ子になった将来を
夢見て語り合うアイドルたちの描写が印象的でしたが
第十四話以降、それが現実のものとなり、
第二十三話では、春香を苦しめる要因ともなりました。


一つひとつのアイテムやセリフを無駄にせず、
きちんと意味を持たせた点は、丁寧に作られている証しと言えます。

そして、それこそがアニマスが持つ一種の
“安心感”にも繋がってくるのかな、と思いました。


【徹底的に掘り下げたキャラクターの個性】

演出などにも深く関わってくる部分ですが、
全ての登場人物の個性をしっかりと把握し、
それをとことんまで掘り下げることで、
まったくブレないキャラクターを作り上げていたのが実に印象的。

アニメで描かれた二次元のキャラクターが
血の通った“人間”にもなり得ることを実感させられました。

小鳥さんに至っては、かつては公式サイト上に
一枚のイラストしか無かった存在なのに、
アニマスではプロデューサーやアイドルたちを支える、
非常に重要なポジションとして、存在感を示していました。

原作をよく知らないスタッフが作ったアニメ作品では
「○○は、こんなこと言わないよ」とか
「××は、こういう行動しないよね?」
などと思うことが多々あるのですが、アニマスに限っては、
全くそういう場面がありませんでした。

アーケードゲームしか存在していなかった頃から、
ドラマCD、コミック、小説、アイドラなど、
徐々に広がりを見せていったアイマスの世界観やキャラクターたちを
アニメ版スタッフが、より完全な形にまで作り込んでくれていた点が
非常に好感を持てましたね。


あと、“極悪人”や“敵”を作らなかったことも
評価されるべき点ではないでしょうか。

黒井社長は、様々な妨害工作を行なってきたので、
765プロにとっての“敵”という位置付けではないか?
という意見もあるかもしれませんが、第二十一話を観る限りでは、
高木社長は黒井社長をそうは見ていないですよね?

これは私の個人的な推測ですが、アニメ版スタッフの間では、
「アイマスの物語に、誰かと争う描写は要らない」
という判断があったのではないか、と思っています。

もし、そうだとすれば、それは大正解と言わざるを得ません。

私は戦いの物語ではなく、アイドルたちの成長物語を観たかったですから。


【にじみ出るスタッフの愛】

何と言っても、これに尽きます。

愛情を持ったスタッフに制作されたアニマスは、
本当に幸せな作品になったと思います。

そして、その幸せな作品を観ることができた私たちも幸せ者です。

アニメ版スタッフに、ただただ感謝。



以前にも少し書きましたが、演出面・シナリオ面に関しては
アニメ版アイマスは、原作のゲーム版を完全に超えてしまいましたね。

本家であるゲーム版の一部DLCや『G4U』が、“ネタ”に走り続けている中、
アニメ版は、ど真ん中の王道を突き進み、非常に高いレベルで結実しました。

どちらが良い悪いという話ではなく、作り手が受け手に対し、
「何を見せたいのか」「どこにプライドを持つのか」。

それが大事なんじゃないかな、と思っています。


さてさて、アニメ版アイマスは終わってしまいましたが、
本当にこれで終わりでしょうか?

来年の夏。

横浜アリーナの公演で、“何か”の発表があることを期待したいと思います。


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