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『ガールズ&パンツァー』全話を観終わって [アニメ全般]

ついに最終話の放送が終わった『ガールズ&パンツァー』。

文句なしの大団円、感動の最終話でした。


ここ最近に放送されたTVアニメの中では、
個人的にはダントツで楽しめた作品となりました。

画面に釘付けになるほど高揚感を感じたアニメは、本当に久しぶりです。


オリジナル作品が作りにくいご時世にありながら、
なぜ、こんなにも『ガルパン』は面白かったのか?

最終話が終わった今、それを振り返ってみたいと思います。


【戦車道の存在】

やはり一番大きいのは、これでしょう。

『ガルパン』という作品の中核をなす、「戦車道」という架空の武道。

これがあったからこそ、『ガルパン』が面白い作品になったのは間違いありません。

戦車VS戦車の戦いである「戦車戦」をキモとしながら、
それを明るく爽やかなものとして見せることに成功したのは、
本来、敵を破壊・殺傷することが目的となる戦車を
武道(もしくはスポーツ)の道具として据えたこと、
すなわち、戦車道の設定が実に上手かったからと言えます。

戦車戦は、あくまでルールのある試合であり、
他のチーム制スポーツと同じテイストで描かれています。

これがもし、戦争や紛争が起こっている世界を舞台とした作品であったら、
いったいどうなっていたでしょう?

当然、被弾した際には、負傷や流血、場合によっては
キャラクターの死亡という悲惨な描写が増え、それにより視聴者に、
ある種の「緊張感」を強いる作品になっていたと想像できます。

もちろん、そのようなハードな描写があるアニメ作品を
「=大人の鑑賞に耐え得る作品」として歓迎する人もいますし、
それを否定するつもりは全くありません。

しかし、「人が死なない戦車戦」を描くことで、
視聴者が安心して観られる作品づくりを目指し、
そのための「戦車道」という設定を考え出した
『ガルパン』制作スタッフのアイディアは
素直に賞賛されるべきものでしょう。

観ていて安心でき、後味も良いアニメ。

『ガルパン』は、本来のエンターテインメントの王道、
そのど真ん中を突き進んだ作品とも言えますね。


【キャラクターの魅力】

これも『ガルパン』の大きな魅力の一つ。

本作には、非常にたくさんの女の子たちが登場します。

一見すると凡庸な「萌えアニメ」のようですが、
その実、テンプレ化された典型的な女の子キャラが少ないんですね。

キャラクターの一人ひとりに、際立った「個性づけ」がされており、
それがドラマを盛り上げ、視聴者に感情移入させる一つの要因ともなっています。

また、女の子が数多く出る作品でありながら、
お色気シーンを一切カットしたことも個人的には
嬉しい判断だと思っています。

昨今、一部のアニメでは、そのお色気シーン自体が「売り」となり、
必然性の感じられないローアングル・パンチラ・乳揺れなど、
何を見せたいのか分からない作品も増えてきました。

そういったシーンをふんだんに盛り込んで、
あざとく「置きにいった作品」とは全く違うところ、
つまりは「世界観・演出・シナリオ・キャラクター」といった
作品の質」で勝負しているからこそ
『ガルパン』は多くの人に支持され、話題となったのではないでしょうか。


【戦車の魅力】

女の子たちと並び、もう一つの重要なキャラクターとも言える戦車。

CGで描かれたこの戦車が、実にリアルに描写されている点も見逃せません。

例えば、停車中には弛んでいて、走行し始めるとピンと張る履帯、
砲撃した時の車体の揺れ、戦車特有の信地旋回・・・等々。

実車を捉えた映像でしか観たことのない戦車の動きを
非常に精密かつ、説得力のある描写で再現してくれました。

そして、明るく楽しくワクワクするはずの戦車戦のシーンに、
ふとした瞬間、「凄み」を感じることさえ何度かありました。

スタッフが実際に戦車を取材した経験を活かしきり、
「やるなら、ここまで作り込まなきゃダメでしょ」という、
熱意と意地とプライドが画面から滲み出てきたからでしょう。

『ガルパン』の放送が始まって以来、
戦車の模型がどんどん売れ始めたという記事が某模型誌に出ていましたが、
それも当然の結果だと思います。

私も久しぶりに戦車の模型を作る気満々です。


【目線の優しさ】

『ガルパン』を観ていて安心できる要因が、もう一つ。

全編を通して、悪人が登場しないことが挙げられるのではないかと思います。

対戦する学校の生徒などの「敵役」はいるものの、
決して非道な極悪人ではなく、あくまでライバルという位置づけ。

だから、試合が終われば握手を交わしてノーサイドです。

こういった爽やかな幕引きが、後味の良さに繋がっています。

また、戦車道の試合を沿道やモニターで観戦しているお客さんたちも
みんな戦車道を歓迎し、応援してくれている点も印象深いです。

作品全編に流れる温かな空気感は、
まさに「ハートフル・タンクストーリー」!



まだまだ『ガルパン』に関して、書きたいことは山ほどあるのですが
キリが無いので、このへんでお終いにします。

戦車の模型がガンガン売れまくり、模型誌が重版されたり、
聖地となった大洗の町にファンが集まったり、
それ以外にも様々な方面に波及している『ガルパン効果』。

早くも第二期を期待する声は高まりつつありますが、
今の熱をもってすれば、実現も可能なのではないでしょうか。

願わくば、制作スタッフ全員に今の『ガルパン効果』が行き渡り、
経済的にも潤った状態で作品づくりに臨んでいただければ、と思います。


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